ふりむいてよキャプテン
「つい最近までらぶらぶだったのにさ、いきなりやっぱり俺たち合わないから別れよう、だって。
あー意味わかんない。もう!のんでやるっ」

「のめのめ」


彼氏にフラれて傷心中の私のグチに付き合ってくれる、昔と変わらず優しいにっしー。

にっしーがついでくれた梅酒を一気にのむっ。
けど、なんかこれ味が薄いような気が......。


「にっしーこれ水いれた?
なんか味薄くない?」

「いや?
そ、それよりさー、さほちゃんと三浦が付き合いだしたって聞いた?」

「あ!うん!さほちゃんから聞いた。
今日会ったら、私もそれにっしーに言おうと思ってたんだ」


視線を泳がせて話題をそらしてきたにっしーに、私の興味はそっちにそれて、梅酒が薄いなんてことはどうでもよくなった。


私たちが引退してから、さほちゃんもミッチーもそれぞれ別の人と付き合ってたみたいだけど、大学に入ってから二人とも別れたらしく。

そのあと、たまたま同じ大学だったミッチーとなんとなくいい感じになって、付き合うようになった、と定期的に遊んでいるさほちゃんから聞いた。


びっくりしたけど、なんか妙にしっくりとくる二人だ。
ミッチーとさほちゃんなら合ってる気がするし、高校のときからこの二人くっつけばいいのに、と密かに思っていたから。





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