【完】幸せをくれたあなたに。
上ったものの、思ったよりも高かった。
ドアなため、少し揺れて怖い。
どうしよう。
そう思った時だった。
視界が見えにくくなって、足が滑ってしまった。
「わっ!」
落ちたものの、水のせいで更に転けた。
やばい。痛い……
「くっ……」
痛すぎて涙が出そうになる。
しばらく、その痛みに耐えるまで動けなかった。
骨……折れたかもしれない。
立てるようになった頃、水を止めて軽めに水を流した。
授業はサボってしまったけれど、きっとさっきの4人が自分がしたなんてばれたらまずいから何か言ってるだろう。
私は痛さのあまり、保健室に行った。
そこには、女の先生がいた。
「あら! そんなになってどうしたの!?」
もの凄い勢いだ。
保健室の先生は、20代から30代の間くらいの歳だろう。
若そうでイキイキしてそうな人だった。
「さっき転んでしまって…トイレに洗いに行こうとしたら水が止まんなくて…」
と変な嘘をついた。
「あらあら。名前はー……三浦さんね。制服はそのままだと風邪引いちゃうからこのジャージ使って」
そう言って渡されたジャージに私はベッドのところでカーテンを閉めて着替えた。