【完】幸せをくれたあなたに。
「お、ここ入ろーぜ」
「メイド&執事喫茶だってよー」
窓の外を見てるうちに、いつの間にか人がたくさんいた。
私も仕事しなきゃ。
教室に入って、邪魔なものを手に取った。
って……多っ。
私は、多い荷物を持ちながら教室を出た。
と、突然
「あっ、みーちゃんっ!!」
背後から少し離れた、大きな声が聞こえた。
この呼び方……。
私の顔は、みるみるうちに真っ青になっていく。
ゆっくり振り返ってみると、そこにはすっごく笑顔で手を振る遥生くんがいた。
げっ……!
嫌な予感的中。
なんで遥生くんがここに……。
私は、そのままくるりと前を向いて見なかったことにした。