【完】幸せをくれたあなたに。




「もっと、具体的に!!」


「んー、そうだなあ。髪は肩下くらいの長さで、綺麗な黒髪。あとは足が細くて綺麗だった」


「「「うおおおおお!!」」」


「ってお前は変態かよ」


そんな笑いが溢れた中、先生が入ってきた。


「そろそろ席につけー」

先生の声とともに、予鈴が鳴り、みんなゾロゾロと席に戻っていく。



号令が終わったあと、みんなが転入生のことで先生に質問責めだ。


肩下くらいの綺麗な黒髪。


「わかったわかったから。じゃあこっちに来て挨拶してくれ」



先生の合図で、廊下の方から向かってくる足音。


入ってきた彼女は、確かに肩下くらいの綺麗な黒髪をしていた。


スラっとしたスタイルのいい、細い脚。


真っ赤な唇に、誰もが羨みそうな綺麗さ。


男子は狙っているかのように、彼女を瞳にうつす。


「では、自己紹介」

隣に立つ先生は、彼女に向けて言う。




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