【完】幸せをくれたあなたに。
そんなある日……。
雪くんはしばらく学校を休んだ。
麻紀に理由を聞いても、知らないと言われた。
体調悪いのかな。
「雪村はー……今日も欠席だな」
そして、今日も。
それからが、私の最も恐ろしい地獄が奥に潜んでいた──……。
1人で、人気のない廊下を歩いていた時だった。
「あんな奴病気とか、マジどうでもいいんだけど。つか目障り、近づくなってーの」
アハハっと大声で下品に笑う声が近くで聞こえた。
その中でその言葉を言った人物に、驚きを隠せなかった。
その光景に、目を疑い、耳を疑った。
信じたくなかった……。
それが、
ずっと信じてた、麻紀だったなんて──……。