【完】幸せをくれたあなたに。




「はる、き……くん?」


「俺、本気って言ったよね? 俺じゃだめなの?」


あれは、本当に本気だったの?


遥生くんの真剣な目。


「遥生くん……」

「俺がそいつのこと、忘れさせてみせるから」


そんなこと、言われても……


「みーちゃんが……好きなんだよ」


目を見なくてもわかる。

遥生くんが切なそうに、言ってること。



「俺を見て……?」

私の両腕をぎゅっと握りしめて、近づいてくる。



え……?




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