【完】幸せをくれたあなたに。
「ねえ……冬弥?」
「ん?」
「気になったこと、聞いてもいい?」
怖いけど、聞きたい。
「ああ」
「私、暗いところになると、すぐ転けて面倒くさい私だけど、それでもいいの?」
冬弥は、なんて言う……?
「俺は、それひっくるめて琴のこと好きだけど?」
「でも、もし私のこの目が、いつか見えなくなったら!? なにも映らなかったら……」
「なに心配してんのか知らないけど、俺は目が見えなくなったからと言って嫌いになるんじゃない。全部好きだから。ずっとそばにいるよ」
「……うっ。よかっ……た」
「え? 泣いてんの?」
泣くに決まってるよ、ばか。
「とう、やあ……。好き……!」
「うおっ。……やめろよ。照れるから」
ぎゅっと抱きつくと、それを返してくれる。
暖かい……。
もっと、ずっとこの腕の中にいたい。
冬弥。
あの日、君に出会えてよかったです。
貴方からもらった、たくさんの幸せ。
絶対忘れないよ。
幸せをくれたあなたに。
感謝の気持ちでいっぱいです。
こんな、たくさんの気持ちをありがとう。
これからも、貴方との幸せを……。