【完】幸せをくれたあなたに。
「ここかな……」
着いたのは、少し高めの茶色いマンション。
インターフォンを押そうと自動で開くドアを通り抜けた。
ちらりと紙を目にやると、そこには“7階”とだけしか書いていなかった。
どうしよ。
号室が分かんない。
表札を見ても、ただ号室番号だけで、名前は書かれていなかった。
困っていると、運良く1人のおばさんが出てきて、扉が開いた。
私はそのおばさんが行った後、その中へ入った。
とりあえず、エレベーターに入り7階を押した。
それにしても、エレベーターの中は上から明るい光で照らされていて見えやすい。
そんなことを考えていると、7階になり扉が開いた。
7階に着いたものの、どっちに行けばいいのかわからない。
黒く並ぶたくさんのドア。
どこだろう……?