【完】幸せをくれたあなたに。



それから、資料を届けて門を通りすぎ、2人並んで歩いた。


無言のまま、時が過ぎてく。

さっきのこともあって、少し気まずい。


次の分かれ道で、松井くんとお別れだ。


「松井くん、私こっちだから」

そう言うと、松井くんはなぜか後ろからついてくる。



「松井くん?」

間違えてるのかと、声をかけてみた。


「三浦さん危なかっしいから、家まで送ってく」

「え、そんなのいいよ!」


それに、暗いしつまづきすぎて変に思われる。


「暗いとこ苦手そうじゃん」

松井くんって、意外と私の事見てくれてるのかな?

そういうところ、ちゃんとわかってくれる。


私は、松井くんの言葉に甘えることにした。



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