【完】幸せをくれたあなたに。



その男は、

「チッ。なにアイツ。キモいんだけどー」

そう大きめの声で叫ぶ。


でも、それでもいい。

関わりたくないんだ。


これから3年間……

ほんとに私は大丈夫なのかな。


私の席は、運のいいことに1番後ろの席だ。


右隣りは男子。

左隣りは、女子。


男子のほうは、私と似ていて髪はボサボサにメガネで前髪が長い男の子。


黒髪で、足が長くて伸ばしながら座っているが、机からはみ出している。

顔がどんなのか、なんて見えない。


私と似てるなあ……。


左隣りの女の子はずっと俯いているミディアムヘアの子だった。


きっと、人見知りかなんかだろう。


私にはどうでもいいけど。


どうせ、関わることがないから。



絶対に、信じないから──。





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