【完】幸せをくれたあなたに。
「藍那、ほっといて行こ?」
小さく呟いて言ってみたけれど、藍那は眉毛を八の字にして我慢してる表情で言った。
「私は、大丈夫だよ……。先に食べてていいからね」
そう言って、男の元へと向かう。
どこが大丈夫なの?
なんか、嫌な予感……
早く追いかけなきゃ。
そう思っていたけど、まるでそれを阻止するかのように女4人が私の前に立った。
左の人から、一言でいうと
目が細い、チビ、日焼け野郎、ぽっちゃり。
この4人、前のトイレの時の奴らだ。
この中で、1番に言葉を発したには日焼け野郎。
「三浦、だっけ?」
話しかけてきといて、疑問形でくるってどうなんだろう。
「そうですけど」
なんとも言えない私は、とりあえず返事をした。
「今からついてきてほしいところがあるんだけど」
次に言ったのは、目が細い奴だった。