【完】幸せをくれたあなたに。
2限目が始まれば、すぐに教室に戻った。
担任が入ってきたと同時に号令がかかる。
「よーし、じゃあお前ら。今日は委員長を決める。立候補者が出るまでやるぞー」
そんな先生の言葉に、みんな「えー」と声を合わせた。
そんな中、前当たりの女子たちがコソコソと小さな声で何やら話しだした。
すると、1人の女が
「委員長は、三浦さんがいいと思いまーす」
なんて言い出した。
すると、先生は
「おおっ、三浦やってくれるか?」
そんなふうに言われると、断れるわけがなく小さく頷いた。
なぜ、私の名前を知ってるのだろう?
悪く使うためにわざわざ名前覚えられてた?
まあ、どうでもいいか。
「じゃあ、女の委員長は三浦で決まりだ。次、男子は誰かいないかー?」
うるさい男子とはごめんだ。
ほんと、なりたくない。
でも今更、やめたいなんて言えない。
女子がにやにやしながら話しだす。
そして、1人の女がまた手を挙げた。
「男子はー、松井(マツイ)くんがいいと思いまーす」
松井くん?
誰それ?