【完】幸せをくれたあなたに。




私って、わからない答えを考え込むタイプだったっけ?


「あーもうっ!」


ますます、わからなくなってきて、自分の髪をくしゃくしゃにした。


と、その時



「「「きゃあーーっ!!!」」」


身体が大きく跳ね上がるほどの歓声が、教室、廊下からへと聞こえてきた。



本気で、心臓が止まるかと思った。


それにしても、なに?


みんなが向けている廊下に、私も視線を向けると、門のところで立っている美形くんの姿があった。


「可愛いよね〜!!」

「誰か待ってるのかな?」


「私を待ってたりして!?!?」


「「「きゃあーーっ!!!」」」


………あほらし。


隣から、別に聞きたくもない自惚れている奴らを見て、そう思った。



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