【完】幸せをくれたあなたに。
「えっと……」
「ねえねえ! 今から予定ある?」
突然の誘い。
今日はー……
あ。
「アイス……」
小さく呟いた声は、美形くんに届いてたらしく
「あははっ! まさかアイス食べる予定とかあるんだ?」
なぜだか、笑いが止まらないらしく、ずっと笑っている。
それにしても、絡まれてた時は全然見てなかったけど、よく見てみるとほんとに綺麗な顔立ち。
スラリとした輪郭に、ニキビ1つない白い肌。
ふんわりとした茶色い髪。
どちらかというと、タレ目で、すらっとした鼻。
可愛いと言われるような男の子なのに、身長は私より、はるかに高い。
そんな美形くんをジィ―っと見ていると、さっきみたいな笑いはなくて、なぜか私から目線を逸らしていた。