【完】幸せをくれたあなたに。
女子やら、男子やらが、先生に聞こえない声で口を開いた。
「ははっ……ダサいもん同士でやってろ。お似合いだぜ?」
「ほんとほんと、お似合いだよ。付き合っちゃえば?」
「隣の席同士、運命だもんねー」
隣の席?
その聞こえた言葉で私は、ちらりと右を見る。
松井くんって、この人だったんだ。
この人とずっと委員長やっていくの……?
人前に出るなんて苦手だし、男の人と一緒なんて、もうほんと嫌で仕方がない。