【完】幸せをくれたあなたに。
「……うっ。やべぇ。吐きそう」
「ほんと、これは量が多い……」
数分後、2人で特盛チョコバナナパフェを食べ終えた。
……が、あまりの量の多さ。
「そろそろ外が暗くなってきたな」
遥生くんの言葉で、外を見てみると、空はもうオレンジ色に染まっていた。
「ほんとだ」
「帰ろっか」
「そうだね」
会計を済ませ、お店を出た。
「今日は突然ごめん」
「ううん。ありがとう」
「俺も。ついでに送ってくよ」
「え、いいよ。大丈夫だし」
「だめ。女の子なんだし、危ないから」
誰も襲わないし、こんなダサければ。
「えっと……自分はダサいからとか、思った?」
そんな私の心を読んだかのように、遥生くんはふっと笑った。