【完】幸せをくれたあなたに。
どういうこと……?
2人ってそんな繋がりはあっただろうか……
藍那は松井くんのこと、好きなんだっけ。
──ズキンっ……
なんで……。
なんでこんなにも、胸が痛いのだろう。
なにを話しているのか、わからなかったけど、とりあえず私はその場から離れたかった。
離れたくて、下りてきた階段をまた上がった。
「はあ……っはあ……っ」
息が、苦しい。
教室まで走った私。
開きっぱなしのドアに入ろうとすると
「ひっ……ふ……うっ」
教室の中はすっかり暗くなっていて、躓いて転んでしまった。
それと同時に、我慢していた涙が溢れ出した。
もうこの気持ちは誤魔化せない。
私は、
松井くんのことが、好きなんだ。