この恋、きみ色に染めたなら
『………凪……。
私……先輩の気持ちが分からない……。
けど、私は先輩のことを好きでいてもいいんだよね……?』
『あったりまえじゃん!
むしろ、私の予想が当たっているなら、紗希が先輩を追いかけまわしてのハッピーエンドでしょ!』
凪の言う、その予想が当たっているかは分からない。
やっぱり先輩の心には紗季さんしかいないかもしれない。
でも、それでも好きなんだもんー…諦められないんだもんー……
それなら、先輩を好きで居続けるしかないよね……
『てかさ、成田先輩の気持ちを確かめてみようよ!』
凪は勢いよくベンチに腰かけ、私にそう提案してくる。
『……気持ちを確かめるって……どうやって……?』
先輩に直で聞く………とか?
『そこは山科先輩に登場してもらってだよ♪』
凪の言葉に、何故今、山科先輩の名前が出たのか理解できてない私は首を傾げる。
『……山科先輩……?』
『山科先輩のお誘い通りにサッカー部のマネージャーを引き受ける!
マネージャーになれば放課後は山科先輩との時間が増える、紗希と山科先輩の雰囲気を成田先輩が見た時の反応!それで先輩の気持ち確認をする、ってのはどう?』
……どう……って聞かれてもー…