この恋、きみ色に染めたなら
『……先輩の気持ちは知りたいけど…。
でも、そういうのは山科先輩に失礼なんじゃ……』
先輩の気持ちを確かめる、その為に山科先輩を利用する……みたいなことでしょ?
それは山科先輩に失礼だよ………
『じゃ、山科先輩に相談しに行こう♪』
凪はそう言うなり、ルンルンな顔で一歩を踏み出す。
『…ちょっと、凪!
山科先輩に相談って……何を相談するの?』
私の言葉に凪は立ち止まり、そして顔だけこちらに振り向く。
『サッカー部のマネージャーになって、成田先輩に嫉妬してもらおう作戦、だよ♪』
ニコニコで話す凪だけれども……
いや、成田先輩の気持ち確認の為に私はサッカー部のマネージャーになんてならないよ…?
てか、山科先輩に相談しに行くって………