この恋、きみ色に染めたなら
『よし!!
あんのクズをボコボコに出来ない代わりに、歌おう!
今日の放課後はカラオケ行くよー!!』
凪はそう言って、すっごい歌う気満々の顔で私を見つめる。
でも凪の放課後のお誘いに、ドキッと胸が鳴った。
放課後ー…
『……凪、ありがとう。
でも……あの放課後は……』
そこまで言ったところで、クラス全体がザワザワし始めたのを感じる。
え……突然のこのザワザワは何…?
目の前にいる凪は教室の出入り口に視線が思いっきり向いていて…。
私も凪の視線を辿り、教室の出入り口に目を向けた。