この恋、きみ色に染めたなら
『紗希、俺を幸せに出来んの?』
ふと隣からそんな声が聞こえ、私は少し怖気づく。
私は先輩に沢山の幸せをもらってるけど、まだ私は先輩に返せてないもんなぁ……
『……こ、これから…頑張ります!』
私は弱気になる自分を戒めるため、先輩に宣言する。
だって、幸せにしてあげたいていう想いは私もあるもん!
だから、先輩と過ごしていく日々の中で、私が先輩に出来ることをやりながら、先輩を幸せにする!
『もう俺は幸せだよ。
紗希がいてくれるだけで、俺は幸せだからー…』
先輩はそう言うと、私の顎に手を添え、ユックリとその手で顎を上げ…
私に甘い、甘いキスをくれたー………
『二人で幸せになろう』
唇が離れ、まだ顔と顔の距離が近いというのにも関わらず、先輩はそう言った。