この恋、きみ色に染めたなら
好きの反対は無関心…?
『好きも嫌いも感情よ?
人に対して感情を持つのは関心があるから。
だから好きも嫌いも、苦手もその人に関心があるから言えること!
本当になんとも思わない、空気のような存在に対して好きも嫌いもないでしょ?』
店主の言葉に分かるような、分かっていないような…
『きっとあなたは肇に関心があるのね!
それにそんなに頬を赤く染めながら言われたらね…』
“肇に関心があるのね”
先輩に対して関心はある、と思う。
“俺を好きになるな”
先輩はそう言ったけど、“関心”ならいいのかな…?
それとも関心を持つことも“好き”の部類に入るのかな…。
『……関心は…あるのかもしれません……。
でも……先輩は簡単に“好き”とか言うのは苦手というか……そういう感情を持たれるのも嫌みたいで………』
『肇はね?
そういう感情を持たれるのが嫌なんじゃないの。
怖いの、本気で恋をすることが怖いのよ、あの子はただ…』
先輩が恋することを怖いと思ってる…?
“俺を好きになるな”と言った、あの人が…?