この恋、きみ色に染めたなら
“美術準備室に入るな”
あれはただ単に、先輩と彼女との思い出に溢れた場所に部外者をいれたくなかった。
“俺を好きになるな”
あれはただ単に、先輩には好きな人がちゃんといるから、気持ちを受け取れないから…。
なんだ、
先輩、恋してたんじゃないですかー…
なんだ、
先輩には、大切な人がいるじゃないですかー…
嘘つき。
嘘つき。
“恋したことない”なんて、嘘じゃないですか!
“恋という感情が芽生えたことない”なんて、嘘じゃないですか!
しっかり……
先輩は恋して、想って、想われて…
先輩には好きな人、いるじゃんー…