Keep Smile
「逃げろー」



そう言って、教室に向かって走り出した。



「ごめんなさーい。今回は見逃してねー」



私はそういって逃げた。



もう、コレでもかっていうぐらい久々に全力で走った。



教室に戻り、席に着くと前の席の葵が振り返っていってきた。



「さっき窓から、大翔と全力で走ってるの見えたけどどうしたの?」



「生活指導の先生にはるにぃと二傑してるのがばれて怒られそうになったから逃げてた」



私は、出来る限りの作り笑いをして言った。



「ねぇ、美優。葵ね美優と話したい事があるから昼休みに体育館裏に来てくれない?誰にも聞かれたくない事だから」
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