うさぎのアンちゃん。
じゅんび
アンちゃんはお友達のチョウチョと、〝家族″のカモノハシの親子と、楽しい時間をたくさん過ごしました。
水あそびに、魚とり、あやとりに、おにごっこ。
すべてが初めてで、アンちゃんはとっても幸せでした。
木の葉が赤や黄色になり、だんだんと秋のにおいがしてきました。
「お星様、またあとでね」
と言い、アンちゃんはカモノハシの親子のもとへ行きました。
するとカモノハシの親子がなんだかいそがしそうにしていました。
「こんにちは! なんだかとてもいそがしそうね? 」
長男:あぁ! もうすぐ冬が来るから、そのための準備をしているのさ!
アンちゃんはキョトンとした顔でききます。
「冬のじゅんび? 」
次男:冬がくると、僕たちはもう外には出られないんだ。
三男:だから食べ物とかをたっくさん用意しないとダメなんだ!
アンちゃんが考えていると、カモノハシのお母さんが来ました。
〈アンちゃんこんにちは。アンちゃん、冬はどうするの? このお家で一緒にいた方がいいと思うんだけど... 〉
アンちゃんは困ってしまいました。
カモノハシの家族はとってもだいすき。
でも冬の間を一緒に家の中で過ごすことになったら、だいすきなお星様と会えなくなるからです。
「うーん...うーん...」
と悩んでいるアンちゃんを見ていたカモノハシのお母さんはほほえんでいました。
アンちゃんが困っている理由がわかったからです。
〈アンちゃん、春がきたら、また会いましょうか? 〉
とアンちゃんに言うと、アンちゃんの困っていた顔がパァッと笑顔になり「ありがとう」と言いました。
〈それじゃあ、冬の間食べ物に困らないように、秋のうちにアンちゃんの分も一緒に集めようね〉
と優しくいいました。
「ありがとう! 私もみんなの分もたくさん集めるわ! 」
とアンちゃんも大はりきりです。
その日の出来事をお星様に話すと、
【アンちゃん...本当にいいの? カモノハシの家族といたら、さむい冬でもあったかい家の中ですごせるのよ? 】
と、お星様は心配そうに言いました。
するとアンちゃんは、
「お星様、カモノハシの家族と出会うまえは、一人で冬をのりこえられたわ? また春に会おうねって約束もしてきたの。食べ物はみんなでたくさん集めてるし、ちゃんと暖かくすれば大丈夫よ! 」
とアンちゃん。
お星様は涙をながしたかのように、星を一度だけ輝かせました。
チョウチョと出会って、カモノハシの親子と出会って、アンちゃんがこんなにも強くそしてたくましくなっていたことを、お星様は〝いま″知ったのでした。
【そうね、アンちゃん。私がずっと見ててあげるからね】
と言うとアンちゃんは、ふふふふ! と照れ笑いをしました。
【でもねアンちゃん、冬の間にもこわい動物も出てくるから気をつけるのよ? 】
とお星様が言うと
「そうしたら、お友達になればいいのよ! 」
と言うアンちゃんに、お星様はまた心配するのでした。
【私が星ではなく、アンちゃんのお友達や家族になれるのならば、守ってあげれるのに...】
お星様の気持ちを知っているのか知らないのか、アンちゃんはすやすやと眠るのでした。
水あそびに、魚とり、あやとりに、おにごっこ。
すべてが初めてで、アンちゃんはとっても幸せでした。
木の葉が赤や黄色になり、だんだんと秋のにおいがしてきました。
「お星様、またあとでね」
と言い、アンちゃんはカモノハシの親子のもとへ行きました。
するとカモノハシの親子がなんだかいそがしそうにしていました。
「こんにちは! なんだかとてもいそがしそうね? 」
長男:あぁ! もうすぐ冬が来るから、そのための準備をしているのさ!
アンちゃんはキョトンとした顔でききます。
「冬のじゅんび? 」
次男:冬がくると、僕たちはもう外には出られないんだ。
三男:だから食べ物とかをたっくさん用意しないとダメなんだ!
アンちゃんが考えていると、カモノハシのお母さんが来ました。
〈アンちゃんこんにちは。アンちゃん、冬はどうするの? このお家で一緒にいた方がいいと思うんだけど... 〉
アンちゃんは困ってしまいました。
カモノハシの家族はとってもだいすき。
でも冬の間を一緒に家の中で過ごすことになったら、だいすきなお星様と会えなくなるからです。
「うーん...うーん...」
と悩んでいるアンちゃんを見ていたカモノハシのお母さんはほほえんでいました。
アンちゃんが困っている理由がわかったからです。
〈アンちゃん、春がきたら、また会いましょうか? 〉
とアンちゃんに言うと、アンちゃんの困っていた顔がパァッと笑顔になり「ありがとう」と言いました。
〈それじゃあ、冬の間食べ物に困らないように、秋のうちにアンちゃんの分も一緒に集めようね〉
と優しくいいました。
「ありがとう! 私もみんなの分もたくさん集めるわ! 」
とアンちゃんも大はりきりです。
その日の出来事をお星様に話すと、
【アンちゃん...本当にいいの? カモノハシの家族といたら、さむい冬でもあったかい家の中ですごせるのよ? 】
と、お星様は心配そうに言いました。
するとアンちゃんは、
「お星様、カモノハシの家族と出会うまえは、一人で冬をのりこえられたわ? また春に会おうねって約束もしてきたの。食べ物はみんなでたくさん集めてるし、ちゃんと暖かくすれば大丈夫よ! 」
とアンちゃん。
お星様は涙をながしたかのように、星を一度だけ輝かせました。
チョウチョと出会って、カモノハシの親子と出会って、アンちゃんがこんなにも強くそしてたくましくなっていたことを、お星様は〝いま″知ったのでした。
【そうね、アンちゃん。私がずっと見ててあげるからね】
と言うとアンちゃんは、ふふふふ! と照れ笑いをしました。
【でもねアンちゃん、冬の間にもこわい動物も出てくるから気をつけるのよ? 】
とお星様が言うと
「そうしたら、お友達になればいいのよ! 」
と言うアンちゃんに、お星様はまた心配するのでした。
【私が星ではなく、アンちゃんのお友達や家族になれるのならば、守ってあげれるのに...】
お星様の気持ちを知っているのか知らないのか、アンちゃんはすやすやと眠るのでした。