見つけ出す
春川先輩...
会いたいよ。話してみたいよ。たったの10分同じ空間にいただけの人をこんなにも好きななれるものだろうか。
春川先輩のことを思うだけで、胸が苦しくなるし、彼女がいるのではないかと不安でいっぱいになる。
私の通ってる高校はマンモス校でなかなか先輩とは会えない。
〈次の日〉
「真知〜、春川先輩に会いたいよー」
「またー?昨日散々LINEで聞いたッつぅの」
「あんなに、かっこいい先輩みたことないよ〜」
「あー、うるせぇ、ほら智樹に聞いてみたら?あいつバレー部じゃなかったけ?」
毒舌を吐きながらもちゃんと協力してくれる。真知のそういうところが大好き。
「おお!その手があったか!真知!ありがと!」
「とーもきっ!ちょっときてきて!」
「「おっ!なんだなんだ?彼女か?」」
みんな冷やかしてくるけど気にしなーい。
「うるせーよっ!ちげーよっ」
耳を赤くしながらやってくる友喜。
「放課後話あるんだけど、ちょっといい??
あ、告白とかじゃないから大丈夫だよ」
「はぁー?お前まで、何言ってんだよ(笑)告白とかキモいからまじでやめろよ(笑)部活あるから手短になっ」
「うんっ!ありがと、じゃね〜」
なんでこう、私の周りの人は毒舌を吐きながらも優しい人ばっかりなんだろう...
あっという間に放課後になる
「智樹〜っ!」
「で、なに?」
「あのさ、バレー部のさ、春川圭先輩ってどんな人?」
「あ?春川先輩?春川先輩はうちのエースだよ。クソかっこいいんだぜっ!スパイクをパーンと打って...って、なんで春川先輩の話?」
「あのその...いや、ねぇ(笑)」
「あ?」
智樹鈍感すぎ!これじゃ彼女出来ないのも当然だなこりゃ(笑)
顔は結構いいんだけどな...って違うわ!私が聞きたいのは
「そうそう!春川先輩って彼女いる感じある?」
「今はいねぇんじゃねぇっけ?なんかマネと別れたらしいから」
「え、マネさんと付き合ってたの?!あの、美人の?」
「あー、言われてみれば美人かもなぁ〜」
「あ、ありがと。智樹...部活に行っていいよ...」
「お、おう」
やっぱりそうだよね〜、あんだけかっこよければ彼女いたに決まってるよね〜
バレー部のマネの先輩はこの学校で1位2位を争うような美人な先輩だ。
どーして、別れたんだろ。
あんな綺麗な人と付き合ってたのに、私じゃ釣り合わないよ〜(泣)
その夜、智樹にLINEをしてみた。
柚葉:あのさ、春川先輩がどーして、マネ先輩と別れたか分かる?
智樹:は?シラネ〜
柚葉:だよね〜
智樹:そんなの、先輩に直接聞けば、よくね?
柚葉:えー、無理〜 1回も話したことないもーん
智樹:お前まさか、春川先輩のこと好きなの??え、?
柚葉:智樹気づくの遅すぎ!!
智樹:え、まじか!じゃぁ、とりあえず、春川先輩のLINE教える?
柚葉:え、どーしよ、無理、え、いきなりLINEして多分あっち私の顔絶対覚えてないしっ!
智樹:んじゃ、春川先輩にお前のLINE教えとくわ(^^)
柚葉:は?え、なんなの智樹?まじ、え?どうして(笑)いや、嬉しくないわけではないんだけどね?えー、どーしよ
智樹:教えといたよ〜。んじゃ、おれ眠いから寝るわ、じゃな
柚葉:え?あ?やり逃げ?
おおおおおい〜!
やばいやばい
顔が熱くなるよ〜
とととととりあえず、私も寝よう...
疲れた...