見つけ出す
〈放課後〉
「こんにちは〜」
「おお、滝本」
やっぱり、春川先輩いた。
いっつも、早く来てプリント整理してる。
何事にも一生懸命で。
好き。
好きが溢れてくるよ。
「先輩、す...」
え、あたしは何を言おうとしてた?!
やばい、我を忘れていたっ!
あっぶね〜!
聞いてないよね?先輩!
「き?」
「えっ!?」
え、先輩今なんて?聞いてた?!えっ?私の気持ちばれてる?
「いや、す って来たら き かなって(笑)」
「いやあの、えと、ちち違いますよ!なんか、口が勝手に動いたというかっっ」
「えっ?違うの?(笑)そっか、滝本の口は勝手に動くのかっ ほんと、おもしろいな」
先輩が笑った。
この笑顔がたまらなく好きです。
「そうなんですっ!今日、ステーキ食べたい気分だから、勝手にステーキって言っちゃいそうになっちゃたのかもですっ」
あたし、嘘下手くそすぎだろー
「ああ、ステーキか(笑)俺も食いてぇな」
なんか、スムーズに話せてない?!
神様ありがとう。
「あのっ、今度!!あの、よかったら、一緒に食べに行ってくれると嬉しいです..」
「え?うん。いいけど。俺でよかったらっ」
本当に神様ありがとう。
今なら、バンジージャンプできます。
ありがとう。
その夜嬉しさのあまり眠れなかった。