晴天のへきれき?
「よければ、私が説明します」

吉岡さんの助言に頷いてスマホを彼女に渡す。

「もしもし、彼女さんの上司様ですか?」


ゆっくりとした吉岡さんの声が聞こえる。


「あ。私は個室barカマクラの従業員で、吉岡と申しますが」


彼女の声は、どこかホッとする……


なんて考えていたら、

「御社の社員さんが異性間トラブルに見舞われまして。当店で休んで頂いておりまして」


い、異性間トラブルって!

ちょっ……!

「はい。できれば、はい。住所ですね……」

待って、その言い方じゃ大事になる!

「はい。では、お待ちしておりますので」

通話を切って、吉岡さんは私にスマホを返してくれた。

「30分以内に来られるそうです。なかなか、いい上司さんですね」



ニッコリ笑顔の彼女に、眩暈を覚えた。


「あの…」

「はい?」

「お金を払いますので、烏龍茶を下さい」

「かしこまりました」


笑顔で去って行く彼女は悪くない。


悪くはないけど……





けどですね!!!!




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