晴天のへきれき?
マスコット?
*****




水曜日。

過酷な月曜と火曜を経て、

いつも通り、高木さんのミスフォローに回っていた。


って、なんで、いつもケアレスミスが多いのかな。

注意してれば、起こらないようなミスなのに。

溜め息混じりにキーボードを叩いていると、木村がおかしそうに笑っていた。


「先輩。すごく複雑な顔してますよぅ」


複雑な顔?


「それはどんな顔だ」

「怒るべきか否か」

いや。

だって、致命的なミスでもないし。

またレジュメのプリントミスくらいだし?


怒るの馬鹿らしい半面、ちょっと面倒臭いのもあったりして。


もしかしてこれは、お局様らしい新種のイジメなのかと勘繰ってみたり。


「朝倉」


背後から呼ばれて、印刷ボタンを押すとモニターから顔を上げる。

振り返ると、室井さんがデスクで眼鏡をかけて書類を眺め、おいでおいでしていた。


フッ


行動はあんたの方が幼いわい。


「何か?」

室井さんの隣に立って、首を傾げる。

「この書類。明日の11時にミーティングで使いたいんだが、和訳出来そうか?」


室井さんの持ってる書類を眺め、立ちくらみしそうになった。
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