晴天のへきれき?
何年仕事やって来たと思うんだ。

「ま……仕事の話でもないから、今度ね」

「わぁ、気になります!」

「まずは仕事だ、仕事」

身を乗り出してきた木村をしっしっと追い払い、ホチキスをフル活用する。

レジュメが終わってから細々とした書類を終わらせ、次に室井さんの仕事に取り掛かった。


いや。

とても、難しいです。


事務の子が一人、また一人と帰り。

最終的にはまた最後になって、システム辞書をピコピコやっていた。


「朝倉」

淡々とした低い通る声が、どちらかと言うと頭上から聞こえる。


「は、はい?」

何となく不穏な響きに、恐る恐る顔を上げた。

そこには無表情だけど、腕組みした室井さん。

「解らないことは聞け、と、俺は言わなかったか?」


聞きましたね。


「いちいち後ろを振り返るのが面倒で……」

小さく溜め息をつかれる。

「木村さんの席を借りる」

「はい……?」

室井さんは自分のデスクからファイルを持ってきて、木村の席に座った。

いや。

あの。
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