晴天のへきれき?
その後、解らない箇所を教えてもらいながら書類はスムーズに終わり。

途中、やっぱりニヤニヤしてたら無表情に見返され。

綴じる込みまで終わらせた。

「んじゃ、ホールで待ってるから」

どこか楽しげな高瀬に片手を上げ、ロッカーに急ぐ。

そしてぱぱっと着替えて戻ると、エレベーターホールで待っていた二人に合流した。

何故か高瀬が顔をしかめる。


「早いなぁ。もしかして、まだ上に、シャツきてるだけなんか?」

うん。

今日は水色のシャツに、パンツ合わせてるだけ。

「新入社員の時、ブラが透けるからやめとけって言っ……」

バックを振り回すと、高瀬の顔に見事クリーンヒット。

「おまっ! 顔はやめとけよ! イケメン台なしになるじゃねぇか!」

「イケメンはイケメンなんて言いません! 高瀬なんていいとこエロチーフがいいとこよ!」

「何を!? この暴力女!」

「何よ!? エロ親父!」

言い争う私たちに、室井さんは淡々と口を開いた。


「エレベーターが来ましたよ」


それから淡々とエレベーターに乗り、ボタンを押しながら私たちを静かに振り返る。


「乗らないんですか?」


高瀬はちらっと視線を合わせて来た。


気まずい。

これは非常に気まずいぞ!

「いや、乗る」

と、高瀬。

「場所、変わります」

と、私。
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