晴天のへきれき?
「それで」


それで?


「何をしてた」


……えーと。

何て言うか。

「反省会を…」

ポツリと呟くと室井さんは起き上がり、おもむろに窓を開けると煙草をくわえた。

「なんで、朝倉が反省するんだ」

いや、それこそなんて言うか。

言いづらくて、フロントガラスを見る。

「私、人間関係がうまくいってないかも……とか」

知らない人多いし。

「事務チームとは円滑じゃないか」

「それは、仕事ですから。私は友達もいないし」

「木村さんが怒るよ」


はい?


「何故、木村が怒るんですか」

「……恐らく、高瀬さんも怒ると思うな」

室井さんは煙草に火をつけて、深く吸い込んだ。


木村と高瀬が怒る……


「別に、仕事関係の人間だからと言って、友人になれない訳でもない」

「だって……友達って、買い物いったり。くだらないこと話たり。騒いだりするものじゃないですか?」

「……学生か?」

「悪かったですね! どうせ私は、アドレス登録も会社と実家だけの寂しいOLですから!」

「そうなのか」

淡々と言われて、キッと室井さんを見る。

見て、ポカンとした。
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