晴天のへきれき?
「どうして、他のこと考えながら打ち込み出来るんですか」

「……慣れ?」


私なんかは特に、考えてる事と言う事が違うし。


「慣れですかぁ」

しみじみ呟いた木村に、早良さんが近づいた。

「木村さん、この書類……」

すかさず手を出して、早良さんを見上げる。

「レジュメと清書と、どちらです?」

「あれ。朝倉さん、復活したか」

「はい。それで……?」

2枚程度の書類を見て、首を傾げる。

「清書とレジュメ10部。14時まで」

「至急ですね。お預かりします」




それから、依頼される仕事が増えて行き、私もノリがいつもの調子になってきた。



「高木さん。経理行く帰りに総務に寄って、訂正ペン5本くらい持ってきて」

とか。

「先輩! 書類の山から、今朝提出の書類が!」

「確認しろ確認。それから今からお願いします~って可愛い声を出せ」

とか。

「梨元さん、それ終わったら木村の方を手伝って!」


いや。久しぶりのノリで楽しかったのも事実で。



仕事を終わらせた子たちから、順序よく帰して行き。

「体育会系の朝倉さんのノリは嫌いじゃないけど、今日は疲れたわ」


と言う高木さんお褒め(?)の言葉をもらい。
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