晴天のへきれき?
合コンゲーム?
*****




『創作料理・真酒麿』という看板。

「しんしゅまろ?」

「ましゅまろだ、馬鹿」

高瀬に言われムッとする。

あれでマシュマロなんて、読めるか!

中に入っても、全然ピンとこない。

造りはこじんまりした料亭風。

下手すると、ちょっと高級そうなお寿司屋さんみたいかも。


ただ、ちらっと見えた先……

カウンター席にあった、籠一杯のマシュマロが異様だった。


あれ、デザートとかなら、私泣いちゃう。


そして、小上がりに案内された。

「朝倉」

「はい?」

いち早くメニューを見ていた室井さんが、おいでおいでする。

「地酒もある」

「それは何よりです」

「何がいい?」

無表情ながらも見上げられ、ちょっと和んだ。


飲む気満々?


室井さんと飲める機会はないし、一緒でいいか。


隣に座りつつ、メニューを見る。


「あれが飲みたいです」

あの飲み口の美味しかったやつ。

「あれ?」

「前に一緒に飲んだやつです」

「いつのだ?」

「一番初めに、打ち上げの時の」

「久保田の万寿だ……ここだと、千寿があるな」

「あ、じゃ、それで」

「いつもみたいに冷でいいか?」

「はい」
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