晴天のへきれき?
「ホントは、割り箸とかで作ると思いますが、引いてください」


言われて、それぞれクジを引く。


私は3番だ。


「で、王様を引いた人が一番偉いので……数字を引いた臣下は、王様の命令には絶対服従です」


へぇ~。

じゃ、私は臣下なワケなんだな。


「どんな理不尽な命令にも、従わないといけませんよ~?」


うんうん。


「あ、俺が王様だわ」


高瀬がニヤリと笑った。


「んじゃオーソドックスに、1番と3番がキス」

「は?」

なんですと?


3番って私じゃん!


って、1番って誰!?


「1番は誰ですか~?」


木村の声に、室井さんが目を細めて高瀬を見た。


「仕事仲間で、その命令はナシじゃないですか?」

「あ、何。お前1番?」

「そうです」

「王様の命令には絶対服従だって。で、3番は誰?」


怖ず怖ずと手を上げる。


「朝倉と室井が、キスな」


って。

簡単に言うんじゃない!


「絶対嫌だ!」

「単なるゲームだから」

「やだって! 私にだって夢や希望があるんだから」

「でもな……それがゲームなんだし」

「室井さんとなんか絶対に嫌! 死んでも嫌! 何で同僚とキスなの!」


立ち上がりかけた時、無言で手をつかまれた。
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