晴天のへきれき?
ファーストキスに夢もっちゃったり。

お付き合いするには、相手に好きになってもらってから、だと思ってたり?

いつまでも熱々とか。

これじゃ、お伽話じゃん。

だいたいキスなんかはする時にはするし。

付き合うのもなんとなくでも付き合える。

新入社員の頃はそれでつき合ったんだし。

しかも、いつまでも熱々かと言われると、そんな保証はどこにもない。


全て待つ体制だし。

私って、待ってても自分で気付かないし?

王子様のキスを待つ眠り姫か?



一人で葛藤していると、イキナリ頭を叩かれた。

「いたっ!」

見上げると、高瀬の呆れ顔。

「お前、煙草吸いに行かなくてもいいのか?」

「え?」

「室井が声かけてるのに、丸っきり無視してたぞ」


え。嘘っ!?


慌てて振り返ると、レーンの後、壁際に室井さんの後姿が見えた。

こっち側は禁煙なので、煙草はあっち行かないといけない。

あちゃ~。

失礼なことしちゃった。


すると、イキナリ高瀬が隣に座ったので、首を傾げた。


「ゲームは?」

「1ゲーム終わって休憩。木村ちゃんはお手洗い」

「あ、そう」
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