晴天のへきれき?
中華食堂?
*****




19:15。

ドトーレのカウンター座りながら、フレッシュジュースを飲む。

久しぶりに来たけど、店内は昔と全然変わらないな。

ちょっとホッとした。

それに、ここからなら社員入口がよく見える。


なかなか考えてるね、村田君。

君は策士だ。

そういえば、まったりとした物腰でいても、いつもキッチリ決める人だった。

私と高瀬がいつもギャーギャー喧嘩して、それがどうしようもなくなると、いつも仲裁役をかってでてくれて。

あまりにさりげないものだから、それが当たり前になっていたなぁ。


ぼんやりしていたら、コンコンと目の前のガラスが叩かれて瞬きした。

村田君かと思ったら高瀬だ。

高瀬は店内に入って来て、スタスタと近寄ってくる。

「朝倉。お前、上がったんじゃなかったか? どうしてこんな所に?」

「村田君と待ち合わせ。高瀬は?」

「かなり遅くなりそうだから、夜食の調達」

そう言って顔をしかめた。

「……って、なんで村さん出てくるんだ? お前、営業部に接点あったか?」

「今日、喫煙室で会った」

「元気そうだった? 営業成績かなりいいらしいけど」

「へ~」

そうなんだ。

村田君らしいかな?

どこにいても全力。

そうは見えないけど。
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