晴天のへきれき?
「それで。どうしてあんた達が同席してるワケ」

 ちょっとお洒落なレストランバー。

 目の前には、ワイングラスの縁を指先で辿りながら、どこ~か不機嫌そうな先輩。

 それから無言で、黙々と料理を口に運ぶ室井チーフ。

 ついでに、その隣りでニヤニヤしている高瀬さん。


 それは、私にも解らないんですが。


 ちらっと視線の先が高瀬さんに向かい……

 それに気がついた先輩が高瀬さんを見て。

 先輩の視線に気がついた室井チーフが……

「なんで皆して俺を見るんだっ!?」

 それは見ると思いますけども。



 途中までは、普通にお食事のお誘いを受けていた。

 高瀬さんとは何度かお食事もしているし、二人で飲みに行った事もある。

 会話はそれなりに楽しいし、おごってくれるから、お給料前のお財布にも優しい。

 今日だって、オーケーを出したのは流れ的にもおかしくはないし、問題もなかったと思う。

 だけど、私も事務を管理している先輩の……いわば補佐役で、先輩のしわ寄せが結局は私にまわって来て──……

 主に事務の〝お姉様〟のケアレスミスに巻き込まれて、定時には帰れなくなっただけだけど……
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