晴天のへきれき?
「…………」

 ……なんか、いいな。

 何だか解らないけど、すごくいいと思う。

 阿吽の呼吸って言うのか、長年付き合ってきた二人みたいな……


 でも。


「先輩、よく気がつきましたね」

「朝倉は、いつもこういったことには気がつく方だ」

 憮然と言われて、ちょっと笑えた。


 そうですね。

 確かに先輩、恋愛に関しては〝超〟がつく程に鈍感だけれど、気配りは忘れない人。

 だけど、あまりにさりげなくて素敵に思う。


「先輩のそういう所、憧れます」

 呟いた瞬間、ガバッと肩を引き寄せられた。


「室井。コラ。ウワキモノが!」

 高瀬さんが割り込んで来て、室井チーフを睨み付ける。

「俺の木村ちゃんに話し掛けるな」



 どう解釈すればいいのだろう。










< 262 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop