晴天のへきれき?
子猫ちゃん?
*****




月曜日。

全国的に雨。

雨降りのビル群は、かなり灰色気分で、

「先輩ぃ? 顔、怖いですよぅ?」

うん。

たぶん、そうだろうな。

「急に皆が風邪で休んだのは、仕方ないですから」

事務メンバー6名。

そのうち3名がインフルエンザで撃沈中。

私と木村とお局・高木さんで、営業と企画課の書類をフル回転中。

「高木さんが呪わしいのは……仕方ないとは言えない」

さっきから呪文の様にブツブツ言っている高木さんに、いい加減ムカつこうと言えるもので。

「あの方は、お仕事を嫌ってますから……」

もうちょっと、お仕事熱心なお局様ならありがたいのにね。

「朝倉さん」

淡々とした低い声に気がついて、顔を上げた。

「打ち込みですか?」

相変わらず能面な室井チーフに苦笑する。

「明後日までに」

「あ。了解です」

書類を受け取って、山積み書類とは別に置く。

「すごい状態だな」

「月末じゃないだけ、マシですかね」

「今夜は暇か」

「え?」

「飲みにいかないか?」
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