晴天のへきれき?
苦笑しながら、煙草をバケツに落として立ち上がる。

「じゃ、お先に。資料探し出して来ますから」

「よろしく」

手を上げるチーフに一礼して、喫煙室を後にした。


一昨年の資料を探しつつ、気がつけば整理整頓をしてる自分に気付いて失笑。


まぁ、こういう機会でもなければ、整理なんてしないもんな。


で、どうにか一昨年の資料を探し出し、埃に咳込みながらオフィスに戻る。

ガランとしたオフィスに、ダンディ室長とチーフだけが残っていた。


「室井チーフ。見つかりましたよ」

「ありがとう」

ファイルを手に、チーフは咳込む私を見上げた。

「大丈夫か?」

「あ。はい。ちょっと埃を吸い込んじゃって」

手を振りつつ苦笑。

それから席に戻って、残りのイチゴブリックを飲み干す。

後は残りの書類を眺め、明日にまわせるものは明日することにして、やりかけの書類を入力していく。


「終了っと」

CD-ROMにデータが書き込まれたのを確認して、取り出すとマジックで高瀬の名前を記入した。

それを鍵つきのキャビネットにしまってから立ち上がる。
< 65 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop