晴天のへきれき?
じゃ、お酒の席ではないのかな?

「車をまわしますから、入口で待っていて下さい」

言われた通り、ダンディと社員入口の前で室井チーフの車を待つ。

「朝倉君は、家は実家かね?」

唐突すぎるダンディの質問に、眉を潜めないように振り返る。

「いいえ。一人暮しですけど?」

「彼氏は遊びに来ないのかね?」

うぬっ。

「アハハ。お子様はお元気ですか?」

「うちの息子は中学生だよ。君の恋人としては少し問題があるなぁ」


ちっ。

この人はすぐにそういう話をしたがるな。


「いいんです。私は私なりに行くことに決めたんですから」

「誰かいい人でも見つかったかね?」

にゃろう……。

「そのうちですね」

「案外、近くにいるかも知れないぞ?」

ニッコリと微笑むダンディに、ひじ鉄を入れる事に決めた。

「室長じゃないのは確かですね」

「うぅっ! 心が痛い!」

ふざけて、胸を押さえる室長に笑っていたらチーフの車が来た。


それから3人で、ダンディ室長推薦・豆腐の専門店に入る。
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