晴天のへきれき?
そんな感じで午前中を乗り切り、

皆がお昼から戻って来てしばらくしてから、かなり遅めの14時にお昼に入った。


時間外だし、社食は麺類しかやってない。


お蕎麦とおうどん。


ラーメンはマズイしなぁ。


月見うどんにしよ。


トレイを持って、がら空きのカウンター席に座る。


社食の窓からは、表通りにある公園が見えた。


ああ。太陽が眩しい。


と言うか、緑が眩しい。


外はだいぶ暖かいのかな?


芝生に寝転んだ学生風の人や、ベンチに座る老夫婦。

あ。

カップルの姿も見えるわね~。


けっ。
昼まっからイチャイチャして。
仕事はどうした、仕事は!

毒づきながらもポケ~っと眺めてると、隣の席に誰かが座った。

「失礼」

聞き覚えのある、少し高めの明るい声に顔を上げる。


「また、お会いしましたね」

人懐こい、少し軽い笑顔。

手帳を拾ってくれた人だった。

「……こんにちは」

頭を下げると、その人は笑顔のままでコーヒーを飲む。

「田崎と言います。朝倉さんですよね?」

「あ。はい」

こんな人、知り合いにいたかな?

うちの部の人間じゃないし?


「朝倉さんは、いつも元気で可愛らしいな……と思っていましたから」

「ふぐっ」

うどんを吹き出しそうになって、慌てて堪えた。
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