蜘蛛の巣にかかった蝶のようで
瞳の奥が黒く澄んでいて
全てを見透かされているような………。
鳥肌がたった。
それが美しくもありどこか気味の悪さをおぼえるような……。
なんだかここから離れたくなってきた。
「あたし、そろそろ帰ろうかな……。」
「え?!もう?!……1人でいて平気?」
確かに…今1人でいるのは辛い……。
うーん…でも2人でいるのは少し怖い……。あれ?怖い?
また鳥肌がたった。何か…何か話すこと……。
「あ!あ、築山君、先生から連絡ないね?」
「あー、俺いつも余裕でサボってるから先生もいつものことだと思ってんだろ!」
また笑った。
どうしよう……。
「そ、そうなんだ!……あ、あ!そういえば、私築山君のメアド持ってないね?教えて!!」
「…………。」
「私の教え……」
「ごめんな、俺メールとかしないんだ。」
「え?そうなの?残念……。」