蜘蛛の巣にかかった蝶のようで


「画像のことは分かったよ……。」

「!!……幸也……。」

「でもさ。」

「……なに?」

「今日、優の家に行ったんだろ。」

「え……。」

なんで知ってるの?

「家に行ったってことはそれなりのことしてたんじゃねぇの?」

幸也の声は低く響いているけど、少し泣きそうな声になった。

「それで……よく好きとか言えたよな……。」

喋るのがやっとの声だった。私は何も言い返せない。ここで何を言っても言い訳になる。「それなりのこと」についても否定できなかった。

「俺は……ほんとに紅葉のこと愛してた……。だけどそんなこと聞いちまったら画像のことも嘘に思えねぇし……。ごめんな。俺……疲れた……。もう……電話してこないで。」
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