[短]お祭りは先輩と
「あ、なあ。
俺がなんで紗耶香に呼び捨てで呼ばせてるかわかるか?」
先輩はあたしに岡崎と呼ばせていた。
それがどうしてかは未だによくわからない。
「俺、基本同い年としか付き合わねんだよな。
後輩だと悪きがするし。
だから紗耶香に名前で呼ばせて、同い年っぽくしてた」
そう、だったんだ。
「だけどな、俺後輩の紗耶香が好きなんだ。
だから年の差なんて、関係ねえな!
これからはカレカノだし、名前で呼べよ」
名前…。
カレカノ…。
その言葉を聞くだけで嬉しくて顔が赤くなる。
「信二…?」
「そう♪」
信二があたしの頭を撫でた。
あたし、幸せだ。
そして、背伸びをして大好きな君にキスをした。
来年も再来年も
きっと お祭りは先輩と
‐END‐
→あとがき→巧SIDE