君の名は
第三章
第三話望
金曜日の昼休み。明日が休みってだけで、なんとなく浮き足立っているクラスメイト。
土曜日も日曜日も僕にはあまり関係がない。河川敷にいるのが夕方だけなのか、昼からなのか、朝からなのか、たったそれだけの違いだ。
お昼にコンビニで買った弁当を食べたら、僕は本を読む。本の世界は自由だ。どこへでも行けるし、何をしてもいい。大袈裟でなく、きっと僕は、本のおかげで感情をもてているのだと思う。
一昨日買った、ミステリーの続きを読んでいると、教室のどこからか紙飛行機が僕の机の上に飛んできた。
.......クラスメイトの女子が投げ損なったみたいだ。
無視をしていたら、僕の机のそばにおそらくその仲間の中の1人であろう女子がやってきた。
(早く、持っていけばいいのに。)
しばらく彼女は僕の方を見つめるだけだった。