君の名は
第五話望
たったそれだけの会話だった。
でも、僕はなんだか心が叫びたがっているのを感じた。
好きだ。彼女が好きだ。
そう思えば思うほど
これ以上近づけないことがもどかしくて
泣きたくなった。
彼女に気づいてからたった1日。
それだけで僕の世界は変わってしまった。
こんなに誰かを恋しくなる自分がいるなんて想像も出来なかった。
その微笑みすら忘れられなかったのに
“希望”だなんて、知ってしまったら、
キラキラと輝くこの世界の
美しさを知ってしまったら
たぶん、もう僕は、
ひとりでは生きられない。