残 ―zan―
幻のラーメン屋
多くのサラリーマンや学生で賑わう東京某所。お昼時の人通りに僕はうんざりしていた。どうして平日の昼間はこんなにも人で溢れ返っているんだ。どうにも吐き出せない感情が身体の中を巡っていた。
「昼はどうする」
同じ大学の知人が尋ねる。食欲はあまり無い。
「すぐに食べれそうな所」
あまりに多すぎる人に苛立っていた。本当に勘弁してほしい。とりあえず、人の少なそうな場所に僕は行きたかった。
「じゃあ、少し歩くか」
小さく頷く。社会の中から逃げ出すようにするすると僕たちは大通りから離れて行った。
もともと、人というものが好きではない。むしろ、嫌いと言っていいくらいだ。友人と呼べるものもいない。そんな僕がこんな人の多い東京にいるなんてなんの狂言だろうか。
眩しすぎる陽射しの中、僕にふさわしい静かで暗いところ求めて歩いていた。
「昼はどうする」
同じ大学の知人が尋ねる。食欲はあまり無い。
「すぐに食べれそうな所」
あまりに多すぎる人に苛立っていた。本当に勘弁してほしい。とりあえず、人の少なそうな場所に僕は行きたかった。
「じゃあ、少し歩くか」
小さく頷く。社会の中から逃げ出すようにするすると僕たちは大通りから離れて行った。
もともと、人というものが好きではない。むしろ、嫌いと言っていいくらいだ。友人と呼べるものもいない。そんな僕がこんな人の多い東京にいるなんてなんの狂言だろうか。
眩しすぎる陽射しの中、僕にふさわしい静かで暗いところ求めて歩いていた。