残 ―zan―
新しく来た客は女の二人組だった。本当に繁盛しているようだ。いらっしゃい、と店主が言い、客がテーブル席に着く。僕にラーメンを出し、店主は注文を取りに行く。ネットのクチコミ見てきたんです、という声を耳にしながらラーメンを啜る。麺にスープが絡んでいる。ちょうど良い塩加減だ。
カウンター席で感嘆の声を漏らす大学生を尻目に僕は食べ進める。
…もう、おそらくこの店に来ることはないだろうと考えながらスープを飲む。スープを飲んでいると、ガリという固体が口の中に入ってきた。
口から出すと、それは小さい骨のようだった。
出汁をとっているときの残りだろうと思った。それほど気になるはずのものではないはずなのに、僕の身体は震えた。なぜだかよく分からなかった。
カウンター席で感嘆の声を漏らす大学生を尻目に僕は食べ進める。
…もう、おそらくこの店に来ることはないだろうと考えながらスープを飲む。スープを飲んでいると、ガリという固体が口の中に入ってきた。
口から出すと、それは小さい骨のようだった。
出汁をとっているときの残りだろうと思った。それほど気になるはずのものではないはずなのに、僕の身体は震えた。なぜだかよく分からなかった。